

読書メモ:ファビエンヌ・ブルジェール(2013/2014)『ケアの倫理 ネオリベラリズムへの反論』(原山哲・山下りえ子訳)白水社文庫クセジュ
西見奈子『フロイトの灯』の副読本として、ファビエンヌ・ブルジェール(2013/2014)『ケアの倫理 ネオリベラリズムへの反論』(原山哲・山下りえ子訳)を読んだ。近年盛んに論じられて出版されている「ケアの倫理」に関する書籍の一つ。4月に行った神保町ブックフェスティバルの白水社のブースで購入して、積ん読になっていたもの。 *** 著者の主張は比較的シンプルで、合理的・個人主義的な道徳と、関係性・気づかい・社会的絆によって生成される倫理とを対置させ、ケアとはまさに倫理の問題であり、伝統的にケアは女性のものとされてきたことを指摘することで、逆説的にこれを女性だけのものであることから解放することを狙うものである。 「心づかいとは、弱い人間が言葉を話すようになり、依存しない状態になれる可能性に関心をもつことだ。しかし、弱い人間は、自分になされる配慮にどう応えるかは自由である。」(p.100)というのが著者の主張のコアであると思ったし、心理臨床のコアでもあると思うが、依存と自律の複雑な関係は一筋縄ではいかないことは、臨床実践を行う者ならばみな実感するところ

心理臨床オフィス ポーポ
3 時間前読了時間: 3分








